2017年11月26日

<正しい使い方>

僕は異常に寒がりです。夏にはこのコラムで「妻との部屋の温度バトル」について書きましたが、同じことが冬でも起こります。しかし、冬の場合は夏に比べますとバトル度が高くはありません。僕が厚着をすれば済むことだからです。ですが、僕が厚着をしているときに妻が薄着の状態で暖房をつけるとバトルが始まります。僕が妻に「薄着を注意する」と、妻は「注意されたこと」が気にくわないようでふて腐るからです。夫婦生活は本当に大変です。


異常に寒がりの僕は冬は重ね着をします。普通の人では信じられないくらい重ね着をします。これから寒さの本番を迎えますが、最高に寒いときは合計8〜9枚くらい着ます。これだけ着ますとさすがに動きにくくなります。ですが、「寒さ」と「動きにくさ」のどちらかを選ばなくてはならない状況になるなら、僕は迷わず「動きにくさ」を選びます。とにかく僕は寒さが苦手です。


実は、今の時期ですでに6枚くらいの重ね着をしています。「まだ、ちょっと早くない?」と思う人もいるかもしれませんが、僕はそれくらい着ないと耐えられないのです。僕は毎日妻とスーパーに買い物に行きますが、そのスーパーで僕はいつも驚かされることがあります。


スーパーの食品売り場というところは食品を扱っていますので冷蔵関連の機器がたくさん設置してあり、どうしても売り場全体の温度が低くなります。ですので当然のごとく僕は重ね着をしなければ生きていけません。僕が驚かされるのは、それほど寒い環境であるにも関わらず、薄手のアウターに中は普通のシャツ1枚という格好の人がいることです。昔から「子供は風の子」と言いますから、子どもが薄着でいるのはそれほど驚きません。しかし、薄手のアウターに普通のシャツを着ているのは立派な大人です。ごくごく平凡に見える大人が薄着をして食品売り場を歩いています。僕はそういう人が不思議でなりません。


僕が重ね着をするのは寒いからです。重ね着をしますと外気の冷たい空気が肌まで到達するのは困難になるはずです。着ているものを順番に紹介しますと、半そでの肌着、ヒートテック、Tシャツ、厚手のトックリシャツ、ダンガリーシャツ、トレーナー、フリース、ダウンジャケットといった感じです。これだけ着ていましたら、あの冷たい外気の野郎も僕に冷たさを感じさせることが不可能なはずです。ですが、悔しいことに僕はこれでも寒さを感じてしまうのです。ううぅ。


このようにずっと困っていた僕は、今年は新しいことに挑戦することにしました。それはインナーダウンというものを着ることです。これまで僕はダウンは一番外側に着るものと思っていましたので、インナーダウンという発想は新鮮でした。それにユニクロのCMなどを見ていますと、とても暖かくなるような感じがしましたので試してみる気になりました。問題は価格です。洋服ごときに6千円も使うのは納得できません。


以前、ネットでダウンの品質について調べたことがありました。ダウンの暖かさを決めるのはフィルパワーというものらしいです。簡単に説明しますと、ダウンは膨らむことで暖かさを出すそうなのですが、それを表す単位がフィルパワーというもので一般には700以上あれば高品質になるそうでした。


ある日、いつものスーパーの衣料品売り場に行きますと、なんとフィルパワーが800と表示されているダウンが2,980円で特売されていました。正規の値段が5,980円のものが特売セールになっていました。僕は買わずにはいられませんでした。


早速次の日着たのですが、なんか今一つでした。悩んだのは着方です。インナーとついているのですから一番外側に着るのは「正解ではない」ように思っていました。テレビのCMではシャツの上に羽織ってさらにそのうえにアウターを着ている姿もありましたし、「着方は自由」ということで一番外側に着ている映像もありました。ですが、僕としてはインナーとして購入しましたので一番外側に着るのは抵抗する気持ちがありました。ですから、僕は一番外側から二番目の位置で着ることにしました。


具体的に説明しますと、肌着、ヒートテック、Tシャツ、厚手のトックリシャツ、ポロシャツ、トレーナー、インナーダウン、そして最後にあと1枚ダウンジャケットという出で立ちです。最後のダウンジャケットの代わりに厚手のフリースを着たりもしていました。ですが、これでもあまり暖かさを実感することはできませんでした。もちろん「全く暖かくない」というわけではありません。ですが、ものすごい暖かさを求めてインナーダウンを購入したのに、その期待に応えるほどの暖かさではないのです。正直に言いますと、インナーダウンを着る前とさほど変わり映えがしないものでした。


妻にそんなことを話しますと、妻が「ちょっと、着すぎなんじゃない」とのたまうのです。「着すぎ?」。そういえば、以前から妻は「ダウンは体温を感じて暖かくなるんだからダウンの下に洋服を着るとダウンの効果が半減する」と話していたことを思い出しました。


そんなときに先週のことですが、ダイヤモンドオンラインで「ダウンの下にたくさん服を着込むのが残念な理由」http://diamond.jp/articles/-/150385という記事を目にしました。この記事はダウンに対する僕の考えを改めてくれる最良のものでした。本当に「目から鱗」とはこのことです。


詳しいことはこの記事を読んでいただくとして、結論を書きますと「ダウンの下には肌着だけのほうがよい」ということです。僕がせっかくダウンを着ていても暖かさを感じることができなかったのは、まさに「着すぎ」にありました。「着すぎて」いたためにダウンの価値を半減させていたことになります。ダウンは体温を感じることで膨らみ空気の層を作ることで暖かさを実現していたのです。僕の着方ではダウンは体温を感じることができず膨らむというダウンの本来最も発揮すべき効果を妨げていたのでした。


この記事を読んだ翌日から僕はインナーダウンをヒートテックの次に着ることにしました。つまり、肌着、ヒートテック、インナーダウン、そして、一番外側上には空気を通さない品質のアウターを着ることにしました。これは今までの僕では考えられないことです。肌着も含めてわずか4枚で済んでいるのですから。問題は暖かさですが、全く問題はありません。「問題がない」どころかたくさん重ね着をしていたときよりも暖かさを感じています。一番驚いたのは、本当にダウンが「膨らんでいる」ことでした。あんなに膨らむとは予想だにしないことでした。


僕の記憶ではダウンジャケットが流行ったのは僕が大学生のときだったように思います。僕の大学時代はスキーがブームでしたから、その関連でダウンが街着として定着したように思います。それから約40年経っているわけですが、その間ずっと僕はダウンの着方を間違っていたことになります。どんなものでも正しい使い方をしないとせっかくの効果が得られないことを知った出来事でした。


そういやぁ、日本の憲法も使い方が大切だよなぁ。


じゃ、また。


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posted by satoaki at 14:41 | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月19日

<コンビニ業界2>

先週予告しましたとおり、今週も「コンビニ業界」の続きですが、その前に少し違ったお話からしたいと思います。以前書きましたように、10月より私はサイトの引越しをしています。それに伴い少し手直しなどもしているのですが、その際にこのコラムをスマホで見る機会がありました。実は、これまでPCで確認することはありましたが、スマホで見ることはあまりありませんでした。ですのでスマホで自分のコラムを見たのは久しぶりなのですが、その感想は「文字が多すぎて、読みづらい」ということでした。
私のコラムは毎週文字数にして3500文字〜4000文字の間に収まるように書いています。おそらくほかのブログなどに比べて文字数が多いほうだと思いますが、読者にしますと大変です。実際の文字数が多いことも「読みづらい」原因ですが、それ以外に画面が文字で埋まっている印象があります。文字を読み慣れていない人にとってみますと、画面が文字だらけなのは抵抗感があります。しかし、それにも関わらず毎週読んでくださっている方がいらっしゃるのですが、本当に頭が下がる思いです。
そこで、少しでも抵抗感を少なくするために今週より段落ごとに一行開けることにしました。どのような感じになるのかわかりませんが、今後ともよろしくお願いいたします。

こんな感じですが、いかがでしょうか。さて、本題に入ります。

今のコンビニ業界は間違いなく経営スタイルの転換期です。先週書きましたように、大手3社の経営者がすべて一新されていることがそれを物語っています。ですが、これまでのセブンの鈴木氏、ローソンの新浪氏、ファミマの上田氏、各氏の会社への貢献度は大きなものがありました。先週はセブンの売上げがほかの2社よりも10万円も高いことを書きましたが、売上を除きますと、大手3社に対する消費者のイメージはあまり変わらないように思います。もちろん好印象という意味ですが、その意味で言いますと3人の方々の経営能力の素晴らしさは誰もが認めるところです。

それを認めつつも僕はコンビニ業界に対して不満があります。それは経営者が変わろうが、そして誰がなんと言おうがコンビニ業界が直営店方式でチェーン展開をしていないことです。先週の終りに書きましたが、コンビニ業界がフランチャイズシステムという経営方式でチェーン展開をしていることは大きな問題です。そのことにつきましては「まとめnaver」で「フランチャイズチェーンの表と裏」としてまとめていますが、コンビニ業界が成り立っている、もしくは成長できているのは直営店方式ではないからです。直営店方式で展開していたなら現在ほどの成長はしていなかったはずです。これに反論できる本部の社長はいないでしょう。

しかも、本部と加盟店の関係性が公平ではないことも大きな問題です。フランチャイズシステムを最初に作ったのは米国ですが、日本のフランチャイズシステムと米国のフランチャイズシステムは全く別物です。

大分前のことですが、たまたま図書館で米国のフランチャイズシステムについて解説している分厚い本を見つけました。全部を読む勇気と覚悟はありませんでしたので気になった箇所を読みました。すると、米国のフランチャイズシステムは本部がリスクを負わなければいけないことが基本理念になっており、それが法律で定められているようでした。

それに比べますと、日本は正反対でリスクはほとんど加盟店側が負わなければいけない契約内容になっています。さらに、もっと悪質だと思うのはまるで「本部の労働者であるかように」業務に従事しなければいけない契約になっていることです。「がんじがらめ」という言葉が当てはまる契約です。

よくコンビニの問題点としては「予想売上が違っていた」ということがあげられますが、それよりも本来はこちらの「加盟店主の立場」のほうが重要です。契約上は個人事業主という立場でありながら、働き方は「がんじがらめ」に縛られています。どう考えても個人事業主の立場ではありません。この根本的な問題を解消しない限りコンビニ業界のさらなる発展はないでしょう。

ビジネス界で最近話題になっているのは「人手不足」です。飲食店やスーパーなども同様ですが、コンビニでも「人手」は重要な要因です。「人手」がいなければお店を開けることはできません。ですから、先日のニュースでは飲食店がお休みしたり営業時間を短縮することが報じられていましたが、それができないのがコンビニです。しかも24時間営業です。そしてそれを可能にしているのはフランチャイズシステムだからです。「人手」がいないときは店主が「休まずに働く」から可能なのです。ですが、これから益々労働人口が減少していく中でこのシステムを維持するのは不可能になっていくのではないしょうか。ある意味、究極のブラック企業と言えます。サービス残業どころか廃業するときはお金を取られるのですからこれ以上のブラック企業はありません。

さて、そんなコンビ業界で新たに経営者になった方で、僕が最も注目したのはファミリーマートの澤田 貴司社長です。澤田氏が最初にマスコミに登場したのはユニクロの副社長だったときです。ユニクロのトップは現在創業者の柳井氏ですが、ご存知の方も多いでしょうが、柳井氏は一度引退しています。そのときに後任に就いたのは副社長だった玉塚氏ですが、報道では柳井氏は最初は澤田氏に打診したと言われています。澤田氏が固辞したことで玉塚氏が社長に就任したのですが、その後の柳井氏の玉塚氏に対する対応を見ていますと澤田氏が固辞した理由がなんとなくわかるような気もします。しかも、その後澤田氏は玉塚氏とリヴァンプという投資会社を設立していますので、その思いを一層強くしました。

その後玉塚氏がローソンの新浪氏の引き合いでローソンの社長に就任し、言い方は悪いですが、親会社から追われるように社長を退任しているのに対して、今度は澤田氏が肝入りでファミマの社長に就任しているのを見ますと、エリートの方々のビジネス人生の宿命的なものを思わずにはいられません。

その澤田氏が「コンビニは飽和状態」と言い、「24時間体制を見直す」とインタビューで語っています。新浪氏も同じような発言をしながら結局は実行できませんでした。それを知っているはずの澤田氏が宣言したことに意義があるように思います。柳井氏からの社長就任依頼を断った澤田氏ですので、澤田氏が口にした「24時間体制の見直し」は重みがあります。澤田氏には是非ともファミマだけではなくコンビニ業界の改革にも挑戦してほしいと思っています。

新しくローソンの社長に就任した竹増貞信氏は親会社の三菱商事からやってきた方ですので三菱商事の支配感が強まるのは仕方のないところです。しかも年齢がほかの2社の社長に比べますとかなり若いですので親会社の傀儡という印象はぬぐえないのが正直な感想です。ですが、雑誌のインタビューで興味深いことを話していて、それは無人化店舗の拡大でした。この発想はもしかするとコンビニの新しい経営スタイルになる可能性もあります。おりしも米国ではamazonが清算さえも自動で行う店舗を試験しているそうですから、現実味は高いように思います。

これからの企業のキーワードは間違いなく「人手不足」ですから、この問題を解決できた企業だけが生き残っていけるのでしょう。

今週は読みやすかったかなぁ、、、。

じゃ、また。

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posted by satoaki at 15:46 | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

<コンビニ業界>

経済誌のサイトに大手コンビニチェーン本部の社長の方々のインタビューが載っており、ともて興味深かったので今回は久々にコンビニついて書きたいと思います。
憶えている方はかなりコンビニについて関心を持っている方ですが、2011年に東日本大震災が起きるまでコンビニ業界は壁にぶつかっていました。いわゆる閉塞感というものですが、「お店の飽和状態」が指摘され出店はあまり行われていない状況でした。しかし、東日本大震災のときにコンビニが社会貢献または地域貢献という意味も含めて存在価値が高まり、コンビニが見直されたことが契機となり出店競争が再開されることになりました。
実は、コンビニが一気に伸びるきっかけになったのは東日本大震災が初めてではありません。その前の大震災である阪神淡路大震災のときもコンビニは復興に大きな力を発揮しています。当時のローソンはダイエーが経営していましたが、そのトップである中内さん自らが陣頭指揮をとって地域の再建や加盟店の再建に尽力していた報道がなされていました。あのときも「コンビニがあって助かった」と感じた住民および国民の方は多かったはずです。そして加盟店および本部にとってもコンビニの価値をアピールすることができて、やりがいを感じていたはずです。
そのような業界ですが、コンビニの勢力地図は大手3社で固まりつつあります。そして、昔から言われ続けていることですが、セブンイレブンが頭一つ抜け出ています。僕のような第三者からしますと不思議に思えるのですが、常にセブンイレブンは約10万円も売上げが高くなっています。
今の時代は真似をすることが容易です。製品を作ることもそうですが、飲食業などでは店の造りもメニューも簡単に真似ができます。このことはつまり各会社による差別化が難しいことを示しており、それは即ち売上げについてもあまり差がつかないことになるはずです。
実際、居酒屋業界では業績のいいチェーンの「店の内外装」や「メニュー構成」、「メニュー名」などを「真似された」として裁判に訴えている事例がたくさんあります。それほど他社との違いを継続することが困難なのですが、コンビニ業界には当てはまらないようです。
繰り返しになりますが、セブンイレブンは他社よりも売上げが10万円も高い状況がずっと続いています。そして、その理由が判然としません。
経済誌や評論家が分析はしていますが、今一つ的を得たものはないように思います。そもそも、もし本当の理由がわかったならこれだけの売上げの差がついた状態が続くはずはありません。「違い」を真似すればよいだけですから、本当の理由はだれもわかっていないのです。
経営の世界ではトップの力量で企業の業績が決まると言われています。ですから、その意味で言いますと、セブンイレブンのトップの経営センスが優れているということになりますが、僕にはどうみても特別に優れているとは思えないのです。なぜなら、本当に優れた経営者であるならセブンイレブン単体ではなく、セブン&Iホールディングス全体の業績も上がっているはずです。ですが、セブン&Iホールディングスはコンビニ以外は今一つの業績です。つまり経営者による能力の差はあまりないと考えて差し支えないことになります。セブンイレブンは昨年創業者とも言える鈴木敏文氏が第一線を退きましたが、その鈴木氏が活躍していた当時のほかの2社の社長も鈴木氏に見劣りする経営者ではありませんでした。
それでも、売上げが10万円も違っていたのが現実です。

最初に「セブンイレブンを追い詰められるかも」と期待したのがローソンの新浪 剛史氏でした。ですが残念なことに社長を退くまでの間にその差を縮めることはできませんでした。新浪氏は現在サントリーの社長に就任していますが、これはサントリーの会長である佐治 信忠氏に経営力を見込まれたからです。その新浪氏にしてもセブンとの差を縮められなかったのですからこの10万円の差の大きさがわかります。
僕は新浪氏については忘れらないエピソードがあります。それは「24時間営業の見直し」です。新浪氏は社長に就任当初、加盟店の負担を軽くするために「24時間営業の見直し」を模索していました。マスコミを通じてその発言を聞いたセブンの鈴木氏は「コンビニの24時間営業は絶対に必要な要件だ」と雑誌のインタビューで答えていました。結局、新浪氏は「24時間営業を見直す」ことはありませんでしたが、やはりコンビニにとって24時間営業は絶対条件なのかもしれません。
因みに、「売れない深夜帯でも営業していなければいけない理由は、売れない深夜帯を閉店すると昼間の売上げも落ちる」からと言われています。僕はその真偽はわかりませんが、新浪さんでさえ24時間営業を続けたのですから真実なのかもしれません。
新浪さんは売上げに関してセブンとの差を詰めることはできませんでしたが、企業イメージを上げることには成功していました。それと同時に経済人として有名になっていたことも重要です。メディアに頻繁に出ていましたので業績以上に好印象を世の中に与えていたように思います。
ローソンのイメージが上がりましたので業界第3位に甘んじていたファミリーマートに「取り残され感」がありましたが、そうした状況を覆そうと改革したのが伊藤忠からやってきた上田準二氏でした。上田氏が最も力を入れたのは万年3位に甘んじている社員の意識改革でした。僕の印象では新浪氏と同じような感覚で企業風土を変えていたように思います。簡単に言いますと、「おかしいと思うことを改善する」に尽きます。それまでは「少しくらいのことはまぁいいや、どうせ3位だから」というものでしたので、上田氏の改革は社員からしますとイノベーションのように映ったかもしれません。
企業というのは働く人のモチベーションでいくらでも変わりますが、万年3位に慣れきっていた社員のモチベーションを上げる施策が功を奏して活気がみなぎったように見えていました。現在、上田氏は第一線を退いていますが、現在の好調を維持しているのは上田氏の功績が大きいと思っています。

さて、このような足跡の大手3社ですが、現在曲がり角にきているようです。各社とも社長が変わったこともありますが、ここに来て方向性の違いが鮮明になってきたように思います。
メディアに書いてありました各社のキャッチコピーを紹介しますと、セブンイレブンは「24時間営業は絶対続ける」、ファミリーマートは「コンビニは間違いなく飽和状態」、ローソンは「まだまだ店舗は増やせます」となっています。
興味深いのはファミリーマートの社長とローソンの社長の認識が正反対であることです。野次馬的に見ますと、どちらが正解なのか結果がとても楽しみです。ファミリーマートの社長は沢田貴司氏という方で、ローソンの社長は竹増貞信氏という方ですが社長に就任した背景などについてつぶさに見て行きますととても面白いのですが、長くなってしまいますのでそれについては来週に書きたいと思います。

新聞やテレビなどでコンビニに関する記事が出ますが、それらのメディアは重要な根本的な問題を避けているように思います。おそらくコンビニが上得意の広告主であることと無関係ではないと思います。ですが、根本的な問題を避けてコンビニ経営について語るのは正しい分析とは言えません。働いている人に給料を払うのではなく、働いている人から上納金を絞り上げるシステムはどう考えても正常な経営システムではないからです。

じゃ、また。

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posted by satoaki at 15:13 | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月05日

<リズム>

日本シリーズは始まる前からソフトバンクの楽勝で終わりそうな下馬評がありましたので、3連勝した時点ではそのまま終了しそうな雰囲気も漂っていました。ですが、DeNAが頑張ってくれましたので盛り上がることができました。しかも、最後はサヨナラヒットという劇的な幕切れとなり、理想的な展開だったように思います。
ですが、昨日も9回裏に内川選手の一振りがなければソフトバンクの負け試合でした。その意味で言いますと内川選手の土壇場の粘り強さにはスゴイものがありましたが、僕はその内川選手よりも、その前の8回裏の先頭打者長谷川選手が試合の流れを変えたと思っています。
実は、僕はそれまで試合を見ておらずたまたまお風呂から上がってテレビを見ますと日本シリーズを放映していました。ですから、それまでの経緯を詳しくは知らなかったのですが、アナウンサーが「ソフトバンク打線が抑えられている」ことを伝えていました。DeNAは今永投手が投げていたのですが、ソフトバンクの選手は打ちあぐねていたようです。解説者の話では「タイミングが合っていない」とのことでした。
そんな状況で8回裏のソフトバンクの攻撃が始まったのですが、先頭打者は長谷川勇選手で左打席に入っていました。そのときに長谷川選手が面白い動きをしたのです。長谷川選手は全体的に身体から力を抜いているような雰囲気でした。そして、今永投手が1球目のストレートを投げたときも力なくバットを振って空振りをしました。本当に「打つ気がない」ような空振りで、もっと言うなら「やる気がない」と言ってもいいくらいの空振りだったのです。解説者の言っていたとおりタイミングが全くつかめていないような感じでした。
問題はそのあとの所作です。今永投手がキャッチャーからボールを受け取り、そして投球動作に入ろうとしたとき、長谷川選手は今永投手に「少し待って」と手で合図を送りました。まだ打つ態勢が整っていないから「ちょっと待って」という打者がよくやるポーズです。この動きがポイントでした。
それまでソフトバンクの選手は今永投手のリズム、タイミングで打席に立っていたのでしょう。それに気づいた長谷川選手が「今永投手のリズムを崩した」のです。たったこれだけでしたが、それまでのキャッチャーからボールを受け取って投球動作に入るという一連の流れが途切れたことで今永投手は自分のリズムが変わってしまったのです。そして、次のストレートをものの見事にセンターオーバーにはじき返されてしまいました。
あの場面、本来はキャッチャーがやるべきことですが、長谷川選手が間合いを開けたあとに打席に入ったとき、今永投手は一呼吸入れるべきでした。長谷川選手が間合いを開けた瞬間から長谷川選手のリズに変わっていたからです。
一呼吸入れられなかったのであれば、ストライクではなくボール球を投げるべきでした。バッテリーは長谷川選手が「力のない空振りをしたこと」でストレートにタイミングが合っていないと勘違いをしたのです。そして同じコースに1球目と同じボールを投げてしまいます。案の定、打たれてしまいました。僕は、長谷川選手のあの「力のない空振り」はブラフだったように思っています。それに引っかかったバッテリーです。
あの2塁打が8回の1点につながり、9回の内川選手の起死回生の同点ホームランを生んでいます。9回を迎えるときに2点差と1点差では大違いです。あの1球が残念でなりません。

スポーツの世界では「リズム」「タイミング」または「流れ」はとても大切です。それらのほんの少しのずれが結果に大きく影響します。僕が最初に「流れ」について意識するようになったのはミュンヘンオリンピック・男子バレーボールの監督だった松平康隆さんの言葉でした。松平さんが監督業を引退しテレビ解説をしていたときに、ある試合で「得点が9対6」のときは試合の節目になることが多いんですよ(当時は15点制でした)」と語っていました。それから意識するようになりました。

もうお亡くなりになっていますが、昭和の大横綱・千代の富士が連勝記録を作っていたときその連勝を止めたのは横綱・大乃国です。ですが、大乃国はそれまで千代の富士に全く歯が立たない状態でした。同じ横綱でありながら負け続けていたのです。その大乃国が千代の富士を破ったのもリズムでした。
大乃国は千代の富士との対戦で仕切りをしているときにわざとそれまでとは違うタイミングをとっていたのです。そうすることで自分のリズムで相撲を取ることができると考えたからです。のちに千代の富士関は「あのときは理由はわからないけど、なんかタイミングがおかしかった」と述懐しています。

昨日は、偶然にもほかのチャンネルで卓球の平野美宇選手を取り上げたドキュメンタリー番組を見ました。平野美宇選手はリオオリンピックではリザーブの立場でしたが、そのことに発奮して昨年から大活躍しています。昨年から今年にかけての成長ぶりは凄まじく様々な世界大会で優勝するほどになっています。昨日のドキュメンタリー番組では、そのときの心の変遷が丁寧に描かれていてとても興味深く見ることができました。
実は、活躍するようになってからそれまでの印象とは違った言動が気になっていたのですが、昨日の番組で「自分に魔法をかけていた」と告白しています。それが印象が変わった理由だったのですが、現在はその魔法が解けて苦しんでいると正直に話していたのが印象的でした。僕の想像では友人でもありライバルでもある伊藤美誠選手との関係も難しい部分があったはずです。そして、おそらくそれは伊藤美誠選にとっても同様のはずですが、そうしたことがプレーにも影響していたのは間違いないところです。番組ではリオオリンピックのあとに二人を映した映像がそれを示していました。そうしたことを経験してスポーツ選手は成長するのでしょうし、また人格を作っていくように思いました。
それにしても、強くなればなったことでまた新たな苦しみを受けることになるスポーツ選手の苦しさを見ていますと、その大変さが伝わってきます。まだ高校生という年齢でそういう体験をするのですから尊敬に値します。平野美宇選手の涙を見ていてそんなことを思いました。

日本シリーズで粘り腰のホームランを打った内川選手はDeNAから移籍してきた選手です。実は、移籍した当時内川選手は「セ・リーグよりもパ・リーグのほうが実力が上だから移籍してきた」と公言しています。移籍したとき既にセ・リーグで首位打者をとるなど一流選手の仲間入りをしていましたが、WBCに出場などの経験がそのような思いを強くさせ移籍を決断させたそうです。つまり、DeNAになる前の横浜時代はチーム全体に厳しさが足りず「優勝する」という気概に欠けていたそうで、そこに物足りなさを感じていたと吐露しています。
今回優勝したあとの手記を読みますと当時のことを意識したような箇所があり、当時の発言を気にしているのが読み取れました。ですが、交流戦の結果を見ていますと、「パ・リーグのほうがセ・リーグよりも強く実力が上」というのは変わっていないようにも思います。

スポーツの世界は冷徹ですから、強い者が勝ち弱い者が負けます。そして、実力差がありますと弱い者が強い者に勝つことは絶対にできません。どんなに運がよかろうと弱い者が強い者に勝つことはできません。ですが、実力があまり違わないときはやり方を工夫することで弱い者が勝つこともできます。その方法の一つが「リズム」「タイミング」「流れ」を自分のほうに引き寄せることです。
セ・リーグとパ・リーグの実力の差もあるにはしても絶対的な差ではありません。ですから、「リズム」や「タイミング」「流れ」を引き寄せることで勝つこともできるほどの差です。しかも、日本シリーズという短期決戦では尚更です。
弱いほうを応援したくなる僕としてはそれが残念でなりませぬ。

じゃ、また。

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posted by satoaki at 15:38 | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする